ワズライ
      
 





ねぇ、どうしたらいい?
どうしたらお前は戻ってくる?

俺のほうが年上で、先生なのに・・・。

教えて欲しい。


俺は馬鹿だから。




ワズライ 〜請〜
ナルトと別れてもう2週間が経過していた。 あれから俺はナルトを見かけるたびに復縁を申し込んだ。 でもナルトから帰ってくるのは素っ気無い言葉。 「嫌だってばよ。 俺はもう先生のダッチワイフになるつもりはねぇ。 それに分からず屋の先生のお守りもゴメンだってばよ」 その言葉をつむぎ出すナルトの目は少しも後悔という念が無い。 俺に対しての興味は既に“師”というものしかないようだ。 これを招いたのは自分だと思うと情けなくなってくる。 そんな状態でも女は寄ってくる。 「カカシ、ねぇ〜」 勝手に上がりこんで好き勝手やっている女も居れば、女房の如く玄関で待ち伏せしている女も居る。 そんな女達に興味はわかないが、欲の吐き出し口としては利用している。 発情期の犬のように声を上げる女達。 そんな女をぼんやりと見ながらナルトを重ねる。 重ねても結局は違う。 身体のつくりはもちろん、声、匂い、そして気持ち。 ナルトとだったら、ナルトとだったら・・・。 そればっかりだった。 欲を吐き出した後の気だるい身体を叩き起こして風呂に入る。 女は眠っている。 すうすうと寝息を立てて眠る女はナルトと違って寝相がいい。 アイツは寝相が悪いから俺が隣に居ないといつもベッドからずり落ちる。 だからこんな風に独りで風呂に入る事は無かった。 必ずアイツと一緒だった。 眠るのも、風呂に入るのも、食事をするのも。 なくしてから自分がどれほどの物をなくしたのかを思い知らされる。 “日常”それがなくなった気がした。 「・・・・・・はぁ・・・・」 ため息とこの罪も一緒に流れてしまえばいいと思った。 「ねぇ、ナルト」 「なんだってば?」 任務終了後、俺は何時ものようにナルトを呼び止めた。 何度も何度もやっていることだから、ナルトの表情もウンザリを出していた。 「どうしたらいい?」 「何が?」 俺はナルトに問うた。 「どうしたらお前と復縁できると思う?」 「・・・・・・・・」 自分で一生懸命考えた。 でも罪人が考えた事なんて分かりきっている。 だから執行人に問う。 「どうしたらいいのかなって、俺はずっと考えていた。 でも俺が考えて行動するより、ナルトの言ったとおりに行動したほうがいいと思った」 「だから俺に?」 「うん」 俺の言葉にナルトはため息を吐いた。 あ、呆れた表情。 「そんな事を聞くだけ無駄だってばよ?」 「なんで?」 「俺はカカシ先生とよりを戻すつもりは全くねぇってば」 「ナルト・・・」 「だから俺はカカシ先生に何も求めないし、なんにもいわねぇってば」 「・・・・・・・・ねぇ」 「なんだってば?」 「もう・・・・・なんにも思わないの?」 「俺と先生はもう完全に“教師と生徒”だってばよ」 「俺のこと、もう絶対に好きにならない?」 「もうありえねぇってばよ」 「・・・俺がどんなに頑張っても?」 「千年の恋も冷めたってば」 気がついたら家に戻っていた。 またナルトに言われた言葉がショックで事の経緯を忘れてしまったようだ。 どうやって帰ったのかわからない。 思い出せない。 ナルトの『千年の恋も冷めた』という言葉までは覚えているけどその先は思い出せない。 どのくらいぼんやりしていたのだろう。 さっきまでは夕方だったのにもう朝日が出ようとしている。 夜は何処へ行ったのか? そして、俺の生活が朝日と共に狂い始めた。

あとがき 『カカシ先生、最低だってばよキャンペーン』実施中です。
「ボブ、ターゲットの状態はどうだ?」 「ダメだサム!奴は自我を保てなくなっている!」 「シット!!!何てことだっ」 「サム、奴は時間を忘れたようだ」 「ボブ・・・・・俺は、奴のハッピーを見れるだろうか?」 「・・・・・・・“ホカゲ”と“カブキヤクシャ”がどうにかしてくれるさ」 「あいつらか・・・・楽しんでいるから無理だ。ココの管理者と同様にな」 「管理者・・・ああ、“レイゲツ”というドSか・・・。 奴はとことん人をいたぶるのが好きだからな・・・・奴のハッピーエンドは当分お預けだ」 「奴が幸せになる事を俺たちはこのモニターを通して祈るしかねぇのか・・・」 「ああ、管理者がいたぶるのに満足するまでこの地獄だ」 「サム・・・・『傷ついた心は他の作品で癒してください』という書置きがあるぜ」 「一応気は遣っているんだな」