ワズライ
俺はその時初めて、自分がしたことの罪の重さに気付いた。 それは遅すぎてそして自分が愚かだという事を思い知らされる事だった。ワズライ 〜悔〜 「あ、おかえりぃ〜」 家に帰ると当たり前のように居る女。 先日の修羅場に居たアキではない別の女。 名前は・・・・・・誰だっけ? 「ねぇ、カカシ!あの子と別れたってホント?」 「・・・・ん、ああ・・・うん・・・」 噂は風邪の流行よりも早いらしく、既に里中に俺たちの別れ話が行き届いているだろう。 目をキラキラさせている女を見て、「ああ、こいつも俺の隣を狙っているのか」と思った。 「なら、あたしと付き合ってよ!」 「・・・・・・・」 「どーせフリーなんでしょ?」 「・・・ま、そうだけどね・・・・・・」 「なぁに?」 「俺さ・・・あの子じゃないとダメみたいだから無理」 「え・・・な、何よ・・・ホンキってこと?」 「そういうこと」 「なら、遊びでもいいからあたしとシよ?」 「・・・・・・・・・・・・・」 甘えたような声で俺に色目を使ってくる。 細く白く柔らかな腕を俺に絡み付けてくる。 柔らかな長い髪。 鼻を刺す香水がうっとおしい。 「悪いけど、今はそんな気分じゃないのよ。帰ってくんない?」 「カカシ・・・」 「さっさと帰ってくんない?」 薄っすらと殺気を出す。 一般人でも本能的に危険だと感じるくらいの微量。 ビクリと反応を示した女は諦めた表情で玄関へ向かった。 パタンという音が冷たい部屋に響いた。 独りになっても考えるのはナルトのことだけ。 自分が犯した罪の重さがようやく分かった。 自分に置き換えて考えると分かる。 もし、ナルトが自分以外の誰かと寝たらそれはもちろん許せない。 俺はきっとその相手を殺すだろう。 それくらい許せない。 きっとナルトを監禁して自分だけのものにするだろう。 そこまで自分がナルトに執着している事に気がついた。 でもナルトはどうだろうか? 22回も俺の浮気を許した。 いや、見てみぬフリをした。 バッタリ会うというのは今まで何回もある。 俺が他の女とデートをしていたときに、任務帰りのナルトとばったり会った。 なのにナルトは少しだけ悲しそうな顔をして怒って「またかよっ」と言っただけだった。 そのときの俺はただ平然と「ごめーんね?」と言っただけだった。 あのときのナルトの気持ちを考えると胸が裂けそうだった。 きっと悔しくて悲しくて仕方が無かったのかもしれない。 でも、俺のことが好きだから許した。 俺の部屋で一緒に過ごしていたときもあった。 俺の部屋から女物のピアスやら長い髪やら見つかった。 その度に青筋を浮かべて「カカシ先生っ!!」と怒っただけだった。 少々の痴話喧嘩をしても最終的には俺がそれをねじ伏せた。 身体を重ねる事によって強制的にその話を終了させていた。 でもきっと俺に抱かれながら悔しくてなきたくて仕方が無かったと思う。 自分の過去を振り返ると後悔ばかりだった。 どうしてもっと優しく大切にできなかったのだろうと・・・。 「ナルト・・・・・」 ベッドに座り頭を抱える。 自分に全くの興味を示さないナルトの目。 その目は俺を好いているわけでも憎んでいるわけでもない。 何も無い。 “興味”というものが全く無い。 「・・・・ゴメン・・・・ゴメン、ナルト・・・」 後悔しても結局は変わらない。 「俺を捨てないで・・・・」 捨てられて当たり前のことをしてきて 「お前が・・・お前だけが・・・」 でもどうやってもお前だけだった。 「ゴメン・・・・ゴメン・・・・」 謝っても意味が無い。 そこに対象はいないんだから。
あとがき 『カカシ先生、最低だってばよキャンペーン』実施中です。 カカシ先生ざまぁwwww(酷いwwww) 後悔しています。 酷く後悔しています。 さて、これからカカシ先生は進化するのでしょうか?