第二章 繋
      
 






待ち合わせの時間から1時間30分後、カカシはノロノロと現れた。


「いやぁ〜スマンスマン!人生という道に迷ってな」
「はい、嘘!!!!」


少々怒り気味でビシッとカカシに指を差すナルト。


「いや、ホントに悪かった!」
「ったく、どーしたんだってば?仕事が忙しかったってば?」
「いや?ぜんぜん」
「はぁ?じゃ、なんで遅れたんだよ」
「ん?寝てた」


ニッコリ。


―――――ブチッ!!!


「ならせめて!!侘びの電話やメールぐらい、起きてソッコーしろってばよ!!」
「ちょ、ごめんって!!イタイ・・・ナルト、痛いよ!」


カカシの鳩尾と側頭部に拳を繰り出す。
すまなさそうに眉を下げ、笑いながら謝る銀髪に「ったく」と言いながらも結局許してしまう金髪。


「んで?この時間帯にどこへ連れてってくれんの?」


どこかで食事をしようと思っても時刻は10時40分。
オーダーストップは大丈夫だと思うが、問題は終電である。
食事をしたら確実に終電に間に合わない。
ジロリと睨むと、後頭部を掻いて相変わらず笑っている。


「ん?俺ん家」
「カカシ先生の家?でも、こんな時間だから奥さんに悪いってばよ」
「ああ、大丈夫。オレの仮住まいのマンションだから。
奥さんが居る家はココ付近にはないの」
「は?どういうことだってば?」
「ん?まぁとりあえず歩きながら話そうね」


カカシは病院の反対方向へと足を進めた。
その後ろを慌てて追いかけた。














「俺が木ノ葉に住んでいるのは、近くに病院があるから。
医者は24時間、常に病院へ駆けつけられるように付近に住むことを義務化されてんの」
「でも、なんで別々に住んでんの?」
「奥さんね、身体が弱いから木ノ葉に住めないの」
「病気なんだってば?」
「まぁね。昔から肺が弱かったらしくてね。空気がきれいなところじゃないとダメなのよ」
「奥さん、心配じゃねーの?」
「大丈夫でしょ。隣に両親の家があるし。発作とかなんて、もう2年近く起こしてないし」
「先生、信頼されてんだな」
「え?」


隣を歩くナルトがポツリとこぼした。


「だってさ!センセーみたいなカッコイイ人が夫なのにさ、普通に離れて暮らせるんだろ?
浮気とかの心配せずに信頼してるってことだろ?」
「違うよ」


なるとの言葉に真剣な表情で真っ向から否定する。
その目は冷たく、凍り付いているかのようだった。


「あいつはそんなできた奴じゃないよ。もっと――――――あ、ついた。ココ」
「へ?あ、えっ!?ココっ!!?」
「そ、ココ」


指差す先にあるのは有名なオクション。
58階まであるオクション。
ともかく言える一言が“デカイ”しかない。


「あ、ありえねぇ・・・・先生ってば、年収幾らな訳?」
「んっとねー・・・内緒」
「・・・・・・・・・・」
「さぁ、どうぞどうぞ」