趣味
      
 


*台詞の前に名前一文字つきます。
(ナルト→ナ カカシ→カ シカマル→シ キバ→キ チョウジ→チ)




現在、C棟3階の東側。
2回は家庭科室が殆ど。
調理室から被服室までで1階すべてを使っていた。
C棟の3階は音楽室と美術室。


カ「ここが楽器室TとUとV。吹奏楽用と一般生徒用で分けられている」


楽器室の中にはさまざまな楽器があった。
どれも新品のように美しく、(と言っても、殆どがケースの中に入っている)高そうだった。


カ「この中で音楽に興味ある人っている?」
「「「「・・・・・」」」」


全員無反応。
カカシがこんなふうに聞くのは、先程、調理室の説明のときにチョウジの料理の腕がプロ級
だという事を聞いたからだ。
興味があることを知るのは、その人物を知る第一歩。


カ「全員興味ないわけね。ま、俺も“おたまじゃくし”なんか興味もわかないし・・」


一言こぼして再び歩き出す。
次は美術室全般。
美術室A,B。その前でぴたりと止まった。


カ「絵に興味ある人ー」
キ「ナルトじゃね?確かお前、絵が上手かったよな?」
ナ「あれは唯の趣味だってば」
カ「へぇー上手いんだー」
シ「意外な趣味だな」
チ「ねぇ、どんな絵を描くの?」


全員興味津々。
目を輝かせている4人を無視する事は無理そうだ。
ナルトは小さくため息をついた。


ナ「風景画とか、動物とかのデッサンとか・・・色々。
別に見せるほどのシロモノでもねーってばよ?」
カ「キバは見た事あるの?」
キ「ナルトの部屋にある下描きとかなら」
シ「たしか、画材道具が部屋の隅にあったな」
チ「今度見せてよ」
ナ「い、嫌だってばよ!!恥ずかしい・・」
カ「でも上手いんでしょ?お前の2年以降の進路に作用するかも知れないから見せてね」


ニッコリと笑ってなるとの頭をポフポフと軽く叩く。
ガキ扱いされたと思い、ムッという顔をしてその手から逃れた。
「あらら・・・」と言って少し残念そうな顔をするカカシ。


ナ「ガキ扱いすんな!!」
カ「ごめ〜んね?でもお前らはまだまだガキだよ」
ナ「・・・・・っ」
カ「まだね。でも、ちゃんと大人になれるからね」
ナ「・・・・・・・」
カ「とりあえず、今度、お前の部屋に行くからね」
ナ「なっ!!嫌だって言ってんだろ!!」
カ「諦めなさいねー」


ニコニコと笑いながら次の教室へと歩いていく教師の背中を睨みつけながら、グシャグ
シャになった頭をなおした。
自分の絵を見せるだなんて恥ずかしくて仕方が無い。
かといって、スケッチブックを捨てる気も無い。
(捨てたとしても拾いそうだな)
ボサボサの銀髪と白衣が似合う担任に向かってため息をこぼした。














粗方の説明が終わった。
C棟は7階だと思っていたが、実は8階だった。
1階は理科系、2階は家庭科系、3階は美術・音楽。
4階は書道や茶道、華道などの和室系。
5階は社会や英語などの特別教室。
6階は暗室などの部活用(文科系)の特別室。
7階は生徒会室などの生徒会中心の教室。
8階は多目的ホールだった。
8階までの説明が終わり、次はココから一番近いA棟に行くことにした。


カカシは前方をのんびりとしたスピードで歩きながら本を読んでいる。
器用な事に本を読みながらドアを開けたり、前から来る人をよけたりしている。
視線をずらしているのではないかと思い、キバが回り込んでみる。
しかし、やはりカカシは視線を本に注いだまま一連の動作をしている。

器用だ。


カ「A棟にはお前らも知っての通り、エリートクラスがある。
頭のお堅い生徒が中心だな。何でもかんでも規則や法則に縛られている」


カカシは邪険にするようにA棟を見上げた。
他の棟よりも新しいA棟。
この学園がこのA棟に居る生徒達をどれほど誇りに思っているのかが分かる。
しかし、どうやらカカシは違うようだ。


シ「カカシ先生はA棟の連中が嫌いなんすか?」
カ「うん、嫌い」


キッパリバッサリ発した言葉に唖然とする4人。


ナ「なんでってば?」
カ「だって、あいつら全く面白くないんだよ?
俺が授業中に本を読んでいたら『まじめにしてください。それでもこの木ノ葉学園の教師ですか?』
って言うんだよ?」
ナ「それはセンセーが悪いってば・・」
チ「でも、先生はそれだけじゃないんでしょ?」
カ「お、チョウジ・・お前分かってるじゃない。
その通り、俺がこのA棟の連中が嫌いなのは他にも理由がある。
簡単に言うとだ、こいつらは自分の志望校や規律・規則に囚われて全く協調しようとはしないんだよ。
仲間を大切にしない奴はクズだ」


カカシの真っ直ぐな言葉に押し黙る4人。


チ「そうだよね。仲間は大切にしないとね」
キ「ま、なんだかんだ言っても、コイツラが居ないとダメだしな」
シ「メンドクセーけどな」
ナ「でも、一緒に居ると楽しいってばよ」


協調しあう4人を見てカカシは小さく笑った。