木ノ葉学園探検だってばよ!!
      
 


*台詞の前に名前一文字つきます。
(ナルト→ナ カカシ→カ シカマル→シ キバ→キ チョウジ→チ)










食事を終えた4人は再び学園に来た。
学園内に入るときは原則制服なので、4人は制服のままだ。


キ「C棟って各特別教室があんだろ?」
シ「ああ」
キ「このプリントじゃ、どんな教室があるのかわかりにくいな」
シ「とりあえず、一階から見て回るか」
ナ「それにしても・・・・」


ナルトはC棟を見上げた。


ナ「・・・・何回まであるってば?」
シ「見る限りじゃ七階まであるな」
キ「げぇ、無駄に多いな」








一階は理科系の教室しかなかった。
化学室、化学実験室、化学準備室、化学薬品室、化学科教務室。
右側は化学系全般。
中央は生物系。
生物室、生物実験室、生物準備室、生物保管室、生物科教務室。
4人が教務室の前を横切ろうとすると、教務室のドアが開いた。


ナ「あ、カカシ先生」
カ「何やってんの?」


眠そうな顔をして白衣をしわくちゃにしていた。


ナ「探検だってばよ!」
カ「探検?」
シ「初日に迷ったらいけないから、今の内に覚えておこうとおもって」


シカマルの言葉に「へぇ〜」ち言いながら頭を掻いた。


カ「ま、とりあえず・・・入れば?」


ドアを完全に開き、導いた。
ナルトとしては避けたかった。
が、シカマルとチョウジとキバが入っていったので仕方なく教務室に入った。








生物科教務室には、たくさんの書類・本があった。
どれも乱雑に積み重ねてあったり、床に散乱していたりしていた。
カカシのデスクにも同様に書類と本が山積みにされていた。
だが、とある一角だけ、本が綺麗に整頓されていた。
小さな本棚には、なぜか“R-18”という文字が並んでいた。


シ「カカシ先生、これって“イチャパラ”シリーズじゃないですか」
カ「あれ?シカマル知ってんの?」


シカマルの言葉にカカシは嬉しそうに反応した。
いそいそと“上巻”を取り出した。


シ「当たり前じゃないですか。うちの理事長が著者なんですから・・・」


少々あきれながらシカマルが言う。
“イチャイチャパラダイス 上巻”の右下に“自来也/著”と書かれていた。
理事長として「それはどうなのだろう」と4人は思った。
そして同時に「なんでこの担任はその本を大切そうに持ってんだ」と思う。


カ「いゃぁ〜いい本だよね」
キ「いや、そんな事言われても・・・俺らまだ15なんで・・・」
カ「そう?でも大人の階段を上るのもそろそろ必要でしょ?読む?」


差し出されたが。一斉に首を横に振った。


ナ「そんな本、ノーサンキューだってばよ!」
カ「遠慮しなくても良いじゃない」
ナ「えんりょーじゃねぇってば!」


ナルトが盛大に拒否するとカカシは残念そうに“イチャイチャパラダイス 上巻”を本棚に直した。
今度は、同じ本棚から別の本を取り出した。
“イチャイチャバイオレンス”と書いてある。
その本を机に置き、奥の給湯室に入っていった。

「適当に座れば?」と言われたので、大き目のソファーにシカマル・ナルト・キバが座った。
チョウジは一人掛け用のソファーに座る。
奥の給湯室からコーヒーの香りがする。
どうやらカカシが入れているようだ。


シ「先生ってこの学園に来て何年目なんすか?」


シカマルは特に理由もなくなんとなく聞いてみた。


カ「3年目。前、居た学校よりもこの学園って居心地良いよー」
キ「担任は?」
カ「初めてー」


「まぁ、そうだろうな」と4人は見事にシンクロさせた。
適当さ加減がそれっぽく。
というより、元から“担任”という役割はあまり・・・。


カ「でもさ、お前たちみたいな生徒が居て嬉しいよ」
チ「どうして?」
カ「気が楽だからだろうな。
オレはクラスの女子みたいに色気や可愛気で近づいてポイント稼ごうとする奴は嫌い。
あと、気難しい人とか堅っ苦しい人とか。
今の生徒会のメンバーも嫌いだな」


笑顔で5人分のコーヒーを持ってきたカカシは平気で毒づいた。
「はい、熱いから気をつけてねー」と言って、全員にコーヒーを渡した。
机の上に角砂糖とミルクが入っているビンも置いた。
ナルトは6個、チョウジは9個、キバは2個、シカマルは砂糖を入れない。
ナルトは適量、チョウジは大量、キバとシカマルはミルクを入れない。


カ「ナルトとチョウジはお子様舌なの?」
ナ&チ「「お子様舌?」」
カ「そ。俺の中では、砂糖3個以上+ミルク5ml以上入れた奴は“お子様舌”なの」


ブラックのままコーヒーを飲むカカシはニヤリと笑った。
それを聞いたキバとシカマルもニヤリと笑う。


ナ「なんだってば、お子様舌って・・・」
カ「そのまんまだよ!お前、カレーとかの辛口食べられるか?」
ナ「オレは甘口しか食わねぇ」
チ「僕も」


その言葉にカカシは笑い始めた。
「可愛いー」と言ってナルトの頭をグシャグシャと撫でる。


カ「まぁ、味覚にケチをつけるつもりはないけど・・・クククッ・・・」
シ「今の時代にも居んだな、天然。俺はチョウジだけかと思ったが・・」
キ「ナルトは昔からだよな!告白されても気づかねぇし」
ナ「オレは天然じゃねー!大体、なんでキバはそんな事知ってんだってば!」
キ「オレの情報網を甘く見るな」
カ「何?ナルトってモテるの?」


少々驚いているカカシ。

(いや、確かに可愛いけど・・・)


カ「どんな子?」
キ「それがさー先生」
ナ「あ゛ー!もう、言うなってば!!」
シ「まぁ、落ち着けって」


キバの口を塞ごうとするが、先にシカマルに取り押さえられてしまった。
ナルト以外の4人はニヤニヤと笑っている。


キ「こいつに告白したの、男なんですよ!」
カ「へ?」


それを聞いた瞬間、ギャースカ騒ぐナルト。
爆笑するチョウジ・シカマル・キバ。
フリーズするカカシ。


カ「どんな奴?」
キ「学内2位〜4位ぐらいのイケメンです」
カ「いい意味の?」
キ「モチ☆」
ナ「がぁーっ!!大体、なんでオレなんだよっ!
それに『ずっと君を支えるよ』なんて言われても、告白とか分かる訳ねーってば!!」


ナルトが絶望したかのように頭を抱える。


カ「学内っていうことは、今も居るの?」
キ「いますよ。たしか・・2年Bクラスの」
ナ「やめろってば!!それ以上言うと、本気で怒るってばよ!」
キ「わかったわかった。言わねぇよ」


キバは笑いながら言ったが、当のナルトは気が気じゃない。
もし、この事が学園全体に知れ渡ったら・・・・考えるだけで寒気がする。
一方、カカシは険しい表情でナルトの顔を見ていた。


カ「ねぇ、お前らってこれからこの学園内を回るんでしょ?」
チ「一応そのつもり。疲れたらやめるけど」
カ「なら、俺が案内してやろうか?」
シ「は?」
カ「この学園は結構広いし、迷いやすい。
そして、広いからこそ抜け道がある。結構役に立つよ?俺」


ニコニコ笑って自分を指差した。


キ「そうだな。先生が居れば、いろいろと便利そうだし」
カ「なんかちょっと引っかかるけど、まぁ、そうだね」
シ「いろいろ説明も聞けそうだし」
カ「お得だよー」
チ「抜け道があるならお買い得だよね」
カ「期間限定だよ」
ナ「・・・・・」



という事で、当初4人だった探検は、5人となった。




(俺が守ってやらないとねー。誰にもわたしゃぁーしなーいよ?)


こんな思惑があろうとも知らずに。